インプラントのしくみメリットデメリット術前検査

インプラント治療とあごの重要性


顎の骨の量が十分になければ、インプラント治療を受けることができません。
歯茎と歯が健康な方の多くは、顎の骨の量が十分にあります。
では、なぜあごの骨が不足してしまうのでしょうか?
まず、歯周病にかかると、歯垢に溜まっている細菌が歯と歯茎の間に存在する歯周ポケットに入り込んでいきます。

これにより、歯を支える骨が細菌に侵され、弱くなっていきます。
そして、歯周病がさらに進行すると、歯を支えることができなくなり、歯が抜けてしまいます。
また、虫歯が進行することで、歯が抜けてしまうこともあります。
顎の骨は食物を噛むことで刺激され、丈夫な骨を維持することができます。

ところが、歯が抜けると、その部分で食物を噛むことができなくなりますので、顎の骨を刺激することはできなくなります。
顎の骨を使わなくなれば、徐々に退化していき、最後には骨が痩せてしまい、量も減少します。
それから、入れ歯が合っていないことが原因であごの骨が減ってしまうこともあります。
入れ歯が自分に合わないのに無理に使用していると、歯茎にかなりの負担がかかります。
歯茎に力がかかりすぎると、歯茎では耐え切れなくなり、顎の骨が弱ってしまいます。

その他、生まれつきあごの骨の量が少ない方もいます。
上顎の骨の上方に、上顎洞という空洞があるのですが、この空洞が口に近い部分にある方は、上顎の骨の量が少ない傾向にあります。
インプラントを受けるためには、顎の骨が最低5ミリの厚さがなければなりません。
顎の骨が少ない場合、骨を増やす手術を受ければ、インプラント治療が可能になります。
骨を増やす手術にもいくつかの方法があり、骨の量が少なくなった原因に合わせた方法で骨を増やすことで、インプラントに十分対応できます。
特に、歯周病が原因であごの骨が少なくなってしまった場合、歯周病の治療やあごの骨を増やす手術などに時間とお金が余計にかかってしまいます。
そのようなことにならないためにも、普段から歯周病にかからないようにブラッシングなどのケアを丁寧に行うことが大切です。